活動的な重度障害者の人が「地域で暮らす」みたいなやつが、
よく分からないでいる。
いちいち気合入れなくても、好きなとこで暮らせたらいいのに。
人の手を借りないと暮らせない、生きられないからって、
腹の底から力入れて「地域で暮らすぅー!!」って、
叫ばないとやっていかれません、みたいなのが分からない。
いや、分かるけど。
大人だから分かるけど、大人げないから分かりたくない。
24時間、ひっきりなしにヘルパーさんが必要で、
複数の事業所から来てもらってシフト組んで、大変だと思う。
重度障害者は胆力がないと、好きなとこで暮らすこともできないの、
まじで意味が分からない。
私は今のところ人の手は借りつつも、
ヘルパーさんには入ってもらわずに「地域で」暮らしている。
でも24時間ヘルプミーなターンに入ったら、
この暮らしを維持できる気がしない。
かと言って、グループホームとか大型施設でやっていける気もしない。
子供の頃から集団行動が苦手だから。
施設に入れば言うまでもなく集団行動だし、
地域で暮らし続けるとしてもヘルパーさんのチームとの集団行動になる。
どっちにしろ私は、他の人とは違う意味でヘルプミー状態だと思う。
しかも後者は、私が中心のチーム(集団)だ。
気が重い。
まったくもって未定の未来を思うだけで頭を抱える。
明日死ぬ可能性も、数十年死なない可能性もある。
私は生きれば生きるほど、体の自由が失われていく。
去年できていたことが、今年はできないなんて珍しくない。
この分かりやすくポンコツな身体を引きずって、
いかに自分に都合よく生きていけるか?を考えている。
地域で暮らしたい重度障害者が、
なんか立派な考えを持ってるとか、自立がどうのこうのとか、
そういうことはそういう人に任せる。
私は無職のまま好きな脚本の勉強を続けて、
月に8万円の年金と貯金の切り崩しで、この道の突き当りまで行きたい。
中谷典子