興奮のあまり一睡もできなかった。
布団の中でひたすら目だけ閉じて「無」を目指したけどダメだった。
あきらめて布団から這い出して着替えてごはん。
私が取り逃した睡魔が今夜暴れたらどうしようか。
体調は悪くないけど急に崩れたりしないだろうか。
何しろ一睡もできなかった。
私が10代や20代ならそれもまた良い思い出のひとつにもなろう。
あかんねん、うち来年不惑やねん、もう体力気力が玄界灘ですねん!!!
「出たとこ勝負じゃ」というわけで難波へ向かう。
電車は1年2ヶ月、繁華街は1年7ヶ月ぶり。
ライブハウスに行くのは数年ぶりだし、今日の私は一睡もできていない。
安心材料が何一つないうえに、コロナ禍で友人を誘えずボッチ参加。
不安しかないが恋はいつでも初舞台、心の富美男に最敬礼。
とにもかくにも初めての梅田サイファー。
しかも会場はずっと行ってみたかった味園ユニバース。
一番心配だったコロナの感染者数は激烈に減っている。
安心材料はないが心をワクワクさせる条件が揃い過ぎている。
テンホーくらい揃っている。ツモ。
その後「なんとか大丈夫そう!」と思えたのはスタッフさんが親切だったから。
足どころか腕もろくに動かねぇ、コップに入った飲み物も飲めねぇ(こぼしそうで怖い)、
人体として終わってる器を「イケる気がする」精神のみで運用し、
アホ面さげて「よろしくお願いします!」だけ言う私に、
「大丈夫ですよ!」って言ってくれたの嬉しかった。多謝。
会場に階段しかないと知った時はもはやこれまでかと思ったけど、
スタッフさんが普通の顔で「いけますよ?」みたいな空気だったの頼もしかったな…。
先月問い合わせ電話した時に「車椅子全然イケますよ!」って聞いたから、
てっきりエレベーターがあるのかと思ってたけど、
「車椅子全然(人力で運ぶんで)イケますよ!」だったの熱いな…。
スラムダンクの見開きくらい熱いな…。
スタッフさん達にめちゃデカ感謝を抱いて、私はユニバースの片隅に。
ライブ、めちゃくちゃ最高だった。
何が最高かというと最高なところが最高で、筆舌に尽くし難い最の高。
ここに来て私の中の国語辞典が湯葉より薄くなってしまった。
何しろ一睡もしないまま、ただでさえ夢みたいな装飾のユニバースで梅田サイファーを見たわけで。
おやすみなさい、夢みたいなライブが見れて楽しかった。